2015年 大学日本代表壮行試合

2015年6月29日 神宮球場 晴れ

NPB選抜3-2大学日本代表

既に多くのメディアで報道されているが、大学日本代表の田中正義(創価大・3年・投手・186cm・88㎏・右投右打・創価)がプロの若手有望選手を相手に4回を投げて7連続を含む8奪三振のパーフェクトと圧巻の投球を見せた。第一打席でホームランを放っている山川穂高(埼玉西武)に全てストレート勝負でレフトフライに抑えると、続く武田健吾(オリックス)もストレートのみで三球三振。三人目の打者、石川貢(西武)にはカーブから入りストレートを見せてフォークを振らせるというバリエーションも見せた。奪った8奪三振の決め球の内訳はストレートが5、フォークが2、カーブが1。この日のように変化球でカウントがとれるとストレートは無敵の力を発揮することがはっきりと証明された。この日のピッチングでアマチュア野球の枠を超えた存在となったと言えるだろう。
NPB選抜も若手中心で面白い選手が目白押しだったが、強く印象に残った選手を投手と野手一人ずつ挙げるなら塹江敦哉(広島)と岡本和真(巨人)になる。塹江は前年の香川県大会で150kmを計測した試合を目撃し、その後取材もした選手だが着実に成長していると感じた。高校時代はボールは速くても一本調子で合わせられていたが、この日はフォームにゆったりとした感じが出てきており、下半身の使い方に進歩が見られた。少し高めに浮くボールも目立ったが、最速149kmをマークしたストレートは威力十分。フォームに目立った悪いクセがないだけに、変化球が良くなれば一軍での活躍も見えてくるだろう。投球と打撃の違いはあるが、岡本も目立ったのがゆったりとした動き。高校からプロ入りしたばかりの選手は木製バットで差し込まれることを恐れてなかなかゆっくりとステップできないが、岡本はそれができている。田中正義のストレートには遅れて空振り三振を喫したが、第一打席で放ったレフト前ヒットを見て改めて大器ぶりを感じた。2016年のブレイクも十分に期待できるだろう。
NPB選抜に甲子園を沸かせた高橋光成(西武)や安楽智大(楽天)がいたこともあってか、この日のスタンドは大盛況。12球団のスカウト、編成担当の数も大学選手権や明治神宮大会以上だった。田中正義の奪三振ショーもあって、試合後は球場全体が軽い興奮状態に包まれており、駆け付けた人にとって大満足の試合になったことは間違いないだろう。今後もこのような取組みはぜひ続けてもらいたい。

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