2015年 第64回全日本大学野球選手権 第3日

2015年6月10日 神宮球場 晴れ

城西国際大4-7流経大
大体大3-6大商大
皇学館大0-3神奈川大

流経大の生田目翼(3年・投手・174cm・76kg・右投右打・水戸工)は今大会で一番楽しみにしていた投手。事前にネット上で見た動画では上半身の力が強く、ストレート一辺倒というイメージを持っていたが、実際見てみると良い意味で期待は裏切られた。まずフォームは下半身でしっかりリードすることができており、ステップの幅も十分に広い。テイクバックは少し大きいものの肘も高く上がっており、腕の振りは強さと柔らかさを備えている。立ち上がりからエンジン全開でこの日の最速は151km。軽く投げても145km前後をマークし、力まずに速くて強いボールを投げられるというのが得がたい長所である。そして更に感心したのが変化球。スライダーは130km前後で鋭く横に滑り、同じスライダーでもスピードや曲り幅に変化をつけられている。スライダーと変わらないスピードで鋭く落ちるフォークも決め球として使え、110km程度のカーブとチェンジアップももストレートをよく引き立てている。フォーム、雰囲気、馬力は則本昂大(東北楽天)のイメージとぴったり重なる。終盤に少し崩れたものの、インパクト抜群の全国デビューとなったことは間違いないだろう。対する城西国際大では強打の捕手として評価の高い宇佐見真吾(4年・捕手・180cm・89㎏・右投左打・市立柏)が怪我から復帰。少し余裕を持って投げてもイニング間で2秒を切る強肩を見せ、復活ぶりをアピールした(この日の最速は1.92秒)。打つ方は実戦から離れていたブランクからかスイングにキレが感じられなかったが、上から振り抜ける形の良さは出色。攻守とももう少し足がよく動くようになれば、プロでも打てる捕手として重宝される存在となりそうだ。

第二試合は大商大の岡田明丈(4年・投手・185cm・75kg・右投左打・大商大高)が登場したが、春のリーグ戦で見た時に比べると内容は良くなかった。全国の舞台ということで力んだせいか、上半身の力に頼った印象が強く、6回2/3を投げて5四球と課題を残した。それでも指にかかったボールの勢いはやはり凄みがあり、最速も149kmをマーク。実績が乏しい分未完成な面もあるが、スケールの大きさはやはり魅力である。逆に捕手の太田光(1年・7番・捕手・177cm・70kg・右投右打・広陵)はリーグ戦よりも明らかに良さが目立った。イニング間のセカンド送球は最速1.90秒をマークし、打っても2安打。甲子園でも良さが目立った選手で、大舞台に強いのは頼もしい限りである。

第三試合では昨年の準優勝投手、濱口遥大(3年・投手・175cm・80kg・左投左打・三養基)が3安打10奪三振完封と皇學館大を寄せつけなかったが(この日の最速は148km)、それ以上に目立ったのがトップバッターの濱元航輝(3年・1番・中堅手・181cm・78㎏・左投左打・柳川)。第二打席のスリーベースでの三塁到達は10.95秒をマークし、個人的に計測した中では過去最速。続く打席でもセンターへのツーベースで流して7.98秒とその快足ぶりをいかんなく発揮した。打撃もしっかり内からバットが出ており、翌日の準々決勝ではレフトへ一発を放つなど力強さを持ち合わせているのも長所だ。

他に目についた選手
城西国際大
本藤光貴(4年・4番・三塁手・186cm・82kg・右投右打・西条)
守備は拙く打つ方も生田目に翻弄されたが、力感とパワーはやはり目立つ

流経大
大崎健吾(3年・3番・右翼手・171cm・67㎏・左投左打・常総学院)
小柄でも力強く引っ張れる打撃。ばらつきあるが俊足も備える

大体大
前日春のリーグ戦でも触れているので割愛

大商大
吉持亮汰(4年・1番・遊撃手・176cm・67㎏・右投右打・広陵)
春のリーグ戦に続いて攻守に溌剌としたプレー。鉄砲肩も見事

神奈川大
高田脩平(4年・4番・二塁手・181cm・79㎏・右投右打・東海大三)
ノーステップ気味だが力強いスイング。4-6-3の動きの軽やかさ出色

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