2015年 第97回全国高校野球選手権 和歌山県大会

2015年7月12日 紀三井寺球場 晴れ

耐久3-2南部
智弁和歌山9-0有田中央
新翔3-1紀北農芸
日高中津3-4初芝橋本(延長13回)

2015年夏の地方大会、野手の中で最も観戦の優先度を高くしたのが初芝橋本の黒瀬健太(3年・4番・捕手・181cm・94㎏・右投右打)だ。数年前までならそこまで高くしなかったが、前年の岡本和真(巨人1位)のように守備や走塁に特長がなくても右の強打者の需要は高まっていると感じており、また甲子園への道は険しいと考えていたこともあって早めに和歌山に足を運んだ。しかしこの日は結局6打席立ち、4打数ノーヒット。打撃の内容も芳しくなく、課題が多く目についた。まず気になるのが下半身の使い方。左足をかなり高く上げる一本足打法だが、ステップに粘りがなく、バランスも良くないためボールを呼び込みきれていない。どうしても泳ぎ気味になるスイングが多く、せっかくのパワーを生かしきれていない。体つきも重々しく、スイングのキレも少し物足りなかった。逆に良さはバットの動きが小さいところ。無駄な動きが少なく、ヘッドが中に入ったりしないため崩されてもなんとかバットに当てることができていた。ただ、高いレベルではかなり厳しい打ち方。まずは下半身が崩れずにしっかり振れる形を身につけてもらいたい。守備は右肩の故障明けということもあって山なりの送球しかできず、5盗塁を許すなどこちらも良いところがなかった。他を守るにしてもまずは故障をしっかり治すことが先決だろう。
対戦した日高中津では中軸を打つ増田雄亮(3年・3番・左翼手・182cm・76㎏・右投右打)と岡崎豊(3年・4番・三塁手・178cm・74㎏・右投左打)の二人の打撃が光った。増田はとにかく動きが静かで、それでいながら体がしっかりと残り振り出しも鋭い。少しリストに頼る悪いクセを直せば更に怖い打者になるだろう。岡崎も小さい動きで力強いトップの形を作り、インパクトの強いスイングが目立つ。サードの守備でもシートノックから矢のような送球で存在感を示した。ともに上のレベルで揉まれれば楽しみな素材である。

他に目についた選手
智弁和歌山
山本龍河(3年・3番・右翼手・184cm・87kg・右投左打)
西山純麻(3年・4番・捕手・173cm・83kg・右投右打)
春野航輝(3年・5番・一塁手・184cm・98kg・右投右打)
三選手とも春の近畿大会で取り上げたため詳細は割愛するが、夏の初戦は疲労のピークで迎えるという智弁和歌山流の影響もあってか、全体的に春ほどのインパクトはなかった。もう少しスイングのキレが出てこないと上のレベルでは厳しいだろう。

この記事をシェアする